大阪府・奈良県の山々 金剛山(2)寺谷ルート・水越ダイヤモンドトレイルルート

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残念ですが、千早赤阪村民は購入できません。
金剛山だけでなく山をこよなく愛するひとならば、ぜひとも手に入れたい逸品だと思います。
一般に市販されていない限定品です。


参考 国土地理院地図に作画して引用https://maps.gsi.go.jp/

   ヤマレコhttps://www.yamareco.com/

<目次>

寺谷ルート
  アップダウン状況図
  分岐地図

    全体図  拡大図その1  拡大図その2  拡大図その3
水越ダイヤモンドトレイルルート
  アップダウン状況図
  分岐地図

    全体図  拡大図その1  拡大図その2  拡大図その3
    拡大図その4  拡大図その5  拡大図その6

<本編>

今回は、金剛山登山の中級ルートのうちの初歩的なものを2ルート紹介します。


1 寺谷ルート(百ヶ辻から)2.1キロメートル(標高633→1077)

金剛山の南側ルートの1つです。

谷に沿って登っていく道で、本格的な登山ルートといえます。
近年台風で荒れたこともあり、登山に慣れていない人には難しいと感じるかもしれません。

ただ急登部分が少なく、距離も短いため、比較的容易なルートとなっています。
本格的な登山への第一歩として挑戦してみるのも、よいでしょう。

本格的な登山となると、滑落や転倒の危険や、道迷いの恐れが増します。
そういうリスクを覚悟して臨んでください。

なお参考にしているヤマレコでは、この道をいわゆる点線扱いにし、この道を使ったアプリ上の登山計画を現在立てることができない状態になっています。
登山初心者は、使わないほうがよさそうです。

アップダウン状況図


凡例 黒い太い道=伏見峠ルート
   赤い斜めの線=磁北線
   黄色い円マーカー=目印
   赤い円マーカー=他の登山道との分岐
   ピンク色=登り(太いほど急傾斜)
   緑色=高低差10メートル以内の道

前回紹介した伏見峠ルートからの、派生ルートの1つです。
百ヶ辻から600メートルほど入った箇所に、寺谷への分岐の入口があります。
「谷」という名から分かる通り、谷沢に沿って登っていくルートです。

2018年の台風で破壊され、その後、復旧しています。
そのため、各所に倒木や荒れた箇所があります。

このルートは本格的な谷沢ルートといえますが、ただ中級ルートの中では比較的容易な部類に入ります。
このアップダウン状況を見ると、ピンク色の太い部分がいくつかありますが、連続して続いているわけではありません。
ところどころ急登だけど、全体を通して急登というわけでないといったところです。


分岐地図

全体図


今回は本格的な登山ルートなので、地図を思いっきり拡大して示したいと思います。

市販の地図だとこうはいきません。
こういう拡大機能が、ネット地図の良いところです。

拡大図その1


凡例 黒い太い矢印=寺谷ルート
   黄色い円マーカー=目印
   赤い円マーカー=他の登山道との分岐
   赤い点マーカー=登山者が自由に歩いた結果出現した分岐
   ピンク色の矢印=寺谷ルート以外を選択する人の行動
   赤い線=尾根
   青い線=谷

寺谷分岐は、伏見峠方面への道との分岐です。

ここから少し登った地点に、文殊尾方面へ行く道との分岐があります。
直進すると、文殊尾方面。
右の方向に行くと、寺谷ルートです。

その後は、谷に沿って進んでいきます。
ここは、尾根と尾根の間です。ここに集まってくる小さな谷や、ここで終わりを迎える小さな尾根などを観察してみてはどうですか。(4か所の赤い点マーカーがその場所です)


拡大図その2


ピンク色の矢印が、いくつか見られます。
この辺りは谷が東にカーブしているので、そのせいか東方面へ人が飛び出す傾向があるようです。等高線が詰まっていてかなりの急斜面ですね。


拡大図その3


一番下の赤い点マーカー

寺谷ルートは、ここで南から北へ進んできたルートが、谷を離れて西へ直角にターンします。
ここは標高でいうと、970メートルと980メートルの間です。

いまはGPSアプリや高度計アプリという良いものがあるので、それらも参考にして曲がるタイミングを考えてルートファインディングをしてください。

この地図の通り、そのまま谷を北に直進する人が少なからずいます。
分かっていて直進しているならいいのですが、もし迷ったり選択を誤って直進しているなら、大ごとです。

尾根の上の分岐点

他の登山道との分岐で、赤い円マーカーを付けています。
分岐を分かりやすくするために、マーカー内の赤色の透明度を上げています。

完全な十字路ではないですが、事実上の十字路といえるでしょう。
まず上がると、左と右の分岐があります。左が、正解。
次に少し上がると、左と右の分岐があります。右が、正解。

こういう分岐を間違えないようにするための1つのテクニックとして、地図のヘッドアップというのがあります。
学校で習う地理では「地図の上は北」(ノースアップ)と学んだと思いますが、登山では「自分の進行方向が上」です。

ノースアップにすると、この分岐は、まず西と北東の分岐があり、次に南と北の分岐があるという表現になります。
地図が頭の中にインプットされている人なら、ノースアップ思考で構いません。
慣れていない人は、ヘッドアップ思考にしたほうが間違えません。


2 水越ダイヤモンドトレイル(水越峠から)5キロメートル(標高516→1077)

金剛山の北側ルートの1つです。

水越峠近くの登山口から入り、2キロメートルほど平坦な林道を進んだ後、山に急登で登り、稜線上に登った後は比較的緩やかな傾斜と平坦部分という道です。

アップダウン状況


下のほうが見切れていますが、この辺りも平坦です。
全ルートのほとんどが平坦なルートで、急登部分は限定的です。
初級ルートといってもよい容易さですが、5キロメートルと距離が長いので中級になります。


分岐状況

全体図


都会に近い山の特徴で、多くの登山者が思い思いに歩いて地図にない道を開発したりしています。
そのため、分岐が非常に多くなっています。

この分岐状況の情報は、全ルートを動画でアップしている人でさえ触れていないことが多く、重要さが相当大きいものだと思います。

分岐を間違えないようにするには、前述した地図読みのヘッドアップ思考のほか、地図から正確に地形を読み取る技術が必要です。
この比較的容易なルートで、地図読みの基本を身につけるようにしましょう。

思いっきり拡大した地図を、登山口から山頂まで順次載せます。

拡大図その1


この一番上の黄色い円マーカーが登山口で、ここから南に林道を行きます。
赤い点マーカーから、登山者が林道ルートとは別に自由に行き来しているのが分かります。

歩きやすい林道なので、周りの景色を見て地形を想像してみてください。
この道は、山のどんな地形を利用して通しているのでしょうか?

道の右に、赤い線(尾根)があります。左のほうに、川が流れています。
等高線が南北に数本走り、その間が密になっています。
ここは、南北に連なる山の西斜面を利用していることが分かります。
本当は、尾根の上を歩くのが一番わかりやすいのですが、尾根の上は尖っていることが多く危険なので尾根の上を避けるのが一般的です。

登山者のピンク色の矢印が東に行かず西にばかり行くのは、東側に茶色の線(崖)があるからです。

ピンク色の矢印たち通っている場所には、共通点があります。
多くは、谷あるいは尾根を歩いています。
また尾根を越えて横切るように歩いているものもあります。

以上の情報をパッと見て理解できれば、地図読みの基本はマスターしたといえるでしょう。


拡大図その2


林道をさらに南下していきます。

上の赤い点マーカー付近は、道が東から伸びる尾根を越えて渡っています。

下の赤い円マーカーがある位置の地形は、読み取れますか?
新しい記号として、赤い破線を入れています。
ここは、北から来た山がダウンし、南から来た山もダウンする箇所。つまりコル(鞍部)です。

コルは、交通の要所になることが多いです。
ルートは南北に通じていますが、登山者はそれに加え東西を行き来する道も作っています。
十字路になりそうですが、東に崖があるため東に分岐していく他の登山道は崖をジグザグに縫うように進んでいます。


拡大図その3


この2つの赤い円マーカーは、それぞれ東、西に分岐する道があることを示しています。

この辺りは、東の山地尾根に注目するならコルです。
ただ北東及び北西に谷が伸びていて、この南に伸びている狭い谷は北西に流れていく谷の筋になっています。
「越(こし)」という地形の道になっています。


拡大図その4


林道部分が終了し、東の稜線上に登る道です。
道は、この等高線が密な場所を直登しているのではないことに注目しましょう。
ジグザグに進み、あるいは等高線に沿って進んでいますね。
急傾斜のところは、このようになるべく急登しないでゆっくりと登っていくルートを採ることが多いです。

中央の赤い点マーカーのところ、本来ルートの黒い矢印と、分岐ルートのピンク色の矢印を、どちらも太く濃く描いています。
これは、道迷いポイントだからです。
登っていくとつい直進してしまいがちですが、登山道はヘアピンターンします。
直進する踏み跡が非常に多いので、間違える危険があります。

ここを過ぎると等高線の間隔が空く、つまり傾斜が緩やかになるので、ルートは直登に変わります。

黄色い円マーカー旧パノラマ台は、十字路分岐です。
ヘッドアップ思考で「ここは右に曲がる」と意識すれば、いいです。


拡大図その5


稜線尾根のやや東側をルートは通っています。

ここの分岐は、黄色い円マーカー2つです。
上のほうの分岐は、北東方向に行く道と分岐します。
下のほうの分岐は、東方向に行く道と分岐すると地図にはありますが、登山者は他に北東方向、南東方向、そして少し行った先で南西方向に行く(ルートは西へ行く)など、多数の方向への分岐が加わっています。


拡大図その6


右上のピーク985の近くの赤い点マーカー箇所には、注意が必要です。
地図には他に道はありませんが、登山者が東西南北へと行き交い事実上の十字路となっています。ここはコル地形です。

このように地図だけでなく、最新の登山者動向情報も手に入れておく必要があります。

それに加えて、地形の特性。
自分は今、山の尾根を歩いているのか、谷を歩いているのか、斜面を歩いているのかを認識することが必要です。
地図を読めると、道迷いの危険性が大いに下がります。

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