東京都の山々 刈寄山(1)北ルート
戸倉三山のラスト、刈寄山は標高687メートル。東京都のあきる野市域にあります。
三山の東端にあり、市道山(795メートル)・臼杵山(842メートル)に比べると低いです。
そのため、三山周回ルートの序盤または終盤に持ってこられることが多くなります。
しかし道はなだらかな部分もありますが、急傾斜の部分もしっかりとあります。
地図は、国土地理院のweb地図に作画して引用しました。(以下の引用も同様)
https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html
山頂に至るルートは、北から3ルート(他にバリエーションルートが2~3ルート)、南から1ないし2ルート(他にバリ1ルート)、西から1ルート(市道山から縦走)、東から1~2ルート(他にバリ3~4ルート)があり、かなり多くあります。
刈寄山の姿かたち
この山には、北西に延びる尾根と、北東に延びる尾根があり、また南と東には稜線が続いています。
東には、3つの山系(上川、小津、恩方)があります。東からのアプローチルートになっていますが、この3つは別に改めて紹介します。
北東ルート:今熊山からアプローチ
<アップダウン状況>
神社の登山口からだと3.9キロメートル、3時間弱とされています。
今熊山登山口バス停からは、4.8キロメートルです。
今熊山登山口バス停からは、4.8キロメートルです。
今熊山(神社)までは、最大斜度25度の急登です。
だいたい山の登り口は、急登と相場が決まっていますね(笑)。
今熊神社から北に行くと、金剛の滝方面です。
そこから登る口もあり利用者がかなり多いのですが、そちらも急登です。
そこから登る口もあり利用者がかなり多いのですが、そちらも急登です。
採石場を過ぎるあたりまでなだらかな道となり、その先はピークの上り下りが繰り返しやってくるアップダウンルートです。
ただ巻き道が充実しています。
ただ巻き道が充実しています。
<分岐状況>
分岐の大半は、後半にあります。
ただ赤い尾根線をあまり描いていない通り、分岐のほとんどは人工の道との分岐です。
ただ赤い尾根線をあまり描いていない通り、分岐のほとんどは人工の道との分岐です。
拡大図その1
北の金剛の滝ルートへのショートカットでしょう。もちろん地図に載っていないバリエーションルートです。安全性は保証できません。
ピーク505の今熊山には登らないで、スルーができます。
拡大図その2
これはどうやら、その西のピークとピークの間のコル分岐から迷い込んだ結果なのではないかと、想像できます。あるいは新たな道を開発しようとしたのでしょうか。
この南西端にあるピークは、南への巻き道によって回避することができます。
登るとピーク上に、その先に直進して続く道との分岐がある(刈寄山山頂へは左折)ので迷わないようにしましょう。
登るとピーク上に、その先に直進して続く道との分岐がある(刈寄山山頂へは左折)ので迷わないようにしましょう。
拡大図その3
予定している行程が短いならピークに登る、長丁場なら回避するなど、柔軟に選択してください。
中央の南端の分岐で南(山頂に向かうなら左)の道を選んでしまうと、大きくそれて行ってしまいます。先で元の道に戻ることはできますが、時間のロスになります。
ピークに登る道のほうが無難ですが、ピークによっては荒れているものもあります。臨機応変です。
林業の作業用に作られた平坦な道を行くルートです。
車を走らせるように作ってあるので、アップダウンは少なく、歩きやすいです。
遠回りなので、距離は長いです。
ただ、林業作業の都合により一般立ち入りが制限されることが、あります。
北ルート1:刈寄林道を行く
途中の建物がある辺りまでは、林道です。
そこから先が、いわゆる悪路。
約600メートルの距離の山頂へのアプローチが、平均斜度23度のきついレベルです。
そこから先が、いわゆる悪路。
約600メートルの距離の山頂へのアプローチが、平均斜度23度のきついレベルです。
(ピンク色の太さが、傾斜が急なことを示します)
前半部分の分岐はほとんど、林道支線との分岐です。
後半の急登部分での分岐点のほとんどが、恐らく道間違いによるものです。
登りだと登れば済みますが、下りに使うと間違えやすいポイントが、いくつかあります。
急登部分の拡大図
山頂から下りの道が尾根なので、そのまま尾根を直進してしまう道迷いが少なからず発生しています。
3年半前の情報だと、分岐の標識がありません。
その先にも、直角に北にターンする必要があります。
ここには、標識があるようです。
ここには、標識があるようです。
踏み跡や標識に頼らず、地図と地形をよく見てルート選択をしたいものです。
北ルート2:古愛宕山を経由して
バリエーションルートですが、地形図にあらかじめ掲載されている経路です。
そのためか、急登が多いのにかかわらず利用者が少なからず居ます。
ただ一般道とされていないことから、察してください。何らかの問題があるからです。
そのためか、急登が多いのにかかわらず利用者が少なからず居ます。
ただ一般道とされていないことから、察してください。何らかの問題があるからです。
古愛宕山で合流する北東からのバリエーションルートは、さすがに利用者は少ないです。
人が少ないのは、地図では一見歩きやすそうに見えますが危険があるからでしょう。
人が少ないのは、地図では一見歩きやすそうに見えますが危険があるからでしょう。
なお緑色で表した道は、なだらかで平たんな箇所、標高差が10メートル以内の箇所です。
安全であるとは言っていません。
急斜面の途中のトラバース道も、やせ尾根の道も、標高が変わらないのであれば緑色です。
そして厄介なことに、標高差が同じ場所がだだっ広くなっている箇所は、道が不明瞭です。
安全であるとは言っていません。
急斜面の途中のトラバース道も、やせ尾根の道も、標高が変わらないのであれば緑色です。
そして厄介なことに、標高差が同じ場所がだだっ広くなっている箇所は、道が不明瞭です。
追記:バリエーションルートが他に何本かありますが、後日追記します。
北ルート3:その追記分です。
バリエーションルートというのは、地形図に記されていないか、記されているが一般登山道として確立されていないものです。
歩くためには、相当の体力と地図読み技術、装備が必要です。
歩くためには、相当の体力と地図読み技術、装備が必要です。
この地図で示すピンク色は10メートル以上の標高差の傾斜があることを示し、斜度10度、15度、20度以上により線の太さを変えています。
ピンク色の極太は、20度以上の急登を示します。
ピンク色の極太は、20度以上の急登を示します。
もう、急登だらけですね。
緑色のなだらかな箇所も、多くは道幅が非常に狭いやせ尾根です。
開発はされていますが、利用する人は少ないです。
北の人家のある付近に登山口が開き、便利なはずなのに、なぜ利用者が少ないのでしょうか。
北の人家のある付近に登山口が開き、便利なはずなのに、なぜ利用者が少ないのでしょうか。
安全でない、という問題を抱えているからです。
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