東京都の山々 要倉山系(中谷山尾根)・恩方山系

今回紹介する山は、要倉山です。標高562メートル。
ただこの山系の最高峰は、西端にあるメシモリ岩山の755メートルです。








前回紹介した北高尾山稜の北西にある尾根で、西端は陣馬山の北1.2キロメートル付近にあります。

地図は、国土地理院のweb地図に作画して引用しました。(以下の引用も同様)
https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html

トレッキングルートは、いちおう地図のようになっています。
東西に連なる山々をめぐる稜線ルートです。10か所のピークを登り降りします。

西からの登り口は、陣馬山の北の和田峠付近です。
東からは、西東京バスの夕焼け小焼けまたは関場のバス停出発で、2通りあります。
尾根の東端の登り口は明瞭でない(下りは問題ないと思います)ので、登り口に使うには北から入る箇所のほうがよいでしょう。

このルートは、整備されておらず、分岐点での標識も無いという情報があります。
(各山頂には、さすがに標識があるようです)
地図・コンパス・GPSなどが必須で、事前の下調べも十分に行う必要があります。
樹木が多く(伐採時期を除く)、眺望はほとんどない模様です。
マイナーな山道歩きを楽しみにしている人向けですね。


ルートのアップダウン状況













凡例=ピンク色の線は、急登区間(太い線はきつい急登)。
   緑色の線は、10メートル以内の上下を含む区域(等高線と等高線の間)を通っているなだらか区間。
   斜めの赤い線は、磁北線。

稜線の東端は、急登箇所になっていて一気に標高を上げ下げする区間です。
東端の第1急登が、距離175メートルで斜度25度。第2急登が、距離225メートルで斜度19度です。25度は岩場登りレベル。

稜線上にはピークがところどころにあって、それへのアップダウンが繰り返します。
ただ稜線上は、なだらかに登り降りする区間が、多いです。


ルート上の分岐点

















凡例=ルートのアップダウン状況図に、さらに作画作図を加えています。
   赤い線は、尾根。
   薄い青色の線は、谷。
   黄色いマーカーは、分岐点。
   なお尾根が分岐している箇所の中に、黄色いマーカーが付いていないものもあります。

支尾根線のうち黄色いマーカーが付いているものは、過去に人が通ったという情報がある場所です。
安全性は保証できません。自己責任でお願いします。

<中谷山尾根に限定しての分岐図>

















拡大図その1


















自然の尾根や谷との分岐点や人工の道との分岐点が、多数あります。

北の入口から入ると想定すると、まず谷を進みその行き着いた場所から南西方向に斜面を登ります。そしてなだらかな道を西に進んだ後、東にヘアピンターンします。
とまあ簡単に書いていますが、ここは鉄塔点検路で、谷沢沿いのため荒れやすく、樹木も多いです。地図を見ながらルートファインディングしたいところです。

稜線上に登った箇所から東方面は、下りで利用する人が多いと思いますが、4か所の分岐点があります。
ラストの下りは、上記の25度斜面です。

拡大図その2















稜線上の分岐から西は、なだらかな道が続きます。分岐も1か所だけです。

ピーク549へは急登で、登りきると南に分かれる分岐があります。
そこからはなだらかな道で、要倉山頂(562メートル)に至ります。

山頂には、6通りの道への分岐があります。
本宮山に行くには、山頂の西端の南に下る2本の道を使います。西のほうが、急斜面です。
降ると、北の谷への道が分岐します。
直進し斜面を登ると、ピーク573です。

北からのバリエーションルートとして、このピーク573経由で登る人もいます。

拡大図その3
















ピーク573の西は、いったん下り、距離250メートルの斜度18度の尾根を登りきると、北の御堂窪山に通じる地点に達します。

その後は、なだらかな道が400メートルほど続きます。
北への分岐、西や南南東への分岐があります。
その南が、ピーク732の本宮山です。この山頂にも、東西の道との分岐があります。

拡大図その4
















本宮山から西へは順調な下り(西から来ると登り)、1か所のピークの登り降り、そしてこの稜線最高峰のメシモリ岩山のある尾根への距離160メートル斜度22度のきつめの登り(西からは下り)となっています。

メシモリ岩山には、東に分岐する道があります。


東京都の山々



















東京都の南西県境付近の山系をまとめました。
高尾山系に連なる西の県境稜線部分が、笹尾根です。
高尾山系の北が、北高尾山稜。

北高尾山稜の西が、要倉山系。
北東が、恩方山系です。

この2つの山系の北が、市道山です。
(次回予定している地図なので、作図が入っています)

恩方山系の尾根地図



















この山系には、地形図にあらかじめ登山道が記されていず、山々を紹介する他のサイトでも一般登山道が存在しない区域です。
しかしバリエーションルートは、あります。かなり不明瞭という情報です。

このピンク色の太い線だけが、一般山道とされています。
この行き着くピーク356には、戦国時代の城跡があります。というか山全体に手を加えた箇所があります。

このピークから西に尾根が東西に連なっています。
これだけ見ると歩けそうに見えますが、どうでしょうか。
歩いている人はけっこう居るという情報です。
南のふもとの恩方中学校付近から登っている人がいる(地図にも一般山道が記されています)ので、学校の関係者が利用しているのかもしれません。(学校の裏山?)
安全に気をつけたいものです。
















東西稜線道のアップダウンと、分岐を出してみました。
稜線上に登れば、小さなピークの連続という典型的な尾根道です。ピーク間は、なだらかなことが多いです。

分岐点は、西端と、中学校の浦付近、城跡付近、そして東端の2つです。
登り口は、西端、学校、浄福寺墓地(城跡へ)、東端の4か所です。

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