山の姿かたちを知る4 熊倉山
熊倉山というと、埼玉県にある山のほうが知られていると思います。
こういう名称の山は、全国各地にあります。クマが各地のありとあらゆる山にいるので、こういう名称がつくのも自然のことですね。
https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html
行政区画でいうと、北が東京都の檜原村、南が山梨県の上野原市です。
山の本体(尾根線)を見ると、南北それぞれに同じくらいの距離で広がっています。
この山への登山ルートは、一般的には東西稜線からアプローチします。
この山への登山ルートは、一般的には東西稜線からアプローチします。
南北それぞれにはいわゆるバリエーションルートがあるようですが、尾根線の状況を見ると分かるようにぶつ切りです。
途中に不明瞭な箇所があり、安全性に問題がありそうです。
もちろん行き交う人が多くなれば踏み跡も固まり、安全性も出てきます。
南から登るルートが複数の動画で発表されているので、比較的安全な方向に向かっているのかもしれません。
熊倉山の南ルートを拡大しました。
赤い尾根線に黒い〇が付いている箇所がありますが、ここは人が立ち入ったという情報のある箇所です。
途中に不明瞭な箇所があり、安全性に問題がありそうです。
もちろん行き交う人が多くなれば踏み跡も固まり、安全性も出てきます。
南から登るルートが複数の動画で発表されているので、比較的安全な方向に向かっているのかもしれません。
拡大図その1<南ルート>
赤い尾根線に黒い〇が付いている箇所がありますが、ここは人が立ち入ったという情報のある箇所です。
ただ人が歩いた形跡があるからといって、その人がどういう意図で入ったのかが不明です。
迷って入り込んだのかもしれないし、意図して歩いたのかもしれないのです。
迷って入り込んだのかもしれないし、意図して歩いたのかもしれないのです。
黒田川の流れる谷の、寺マークがある地点の赤いマーカーから登るルートが、複数の動画で紹介されているルートです。
ここはまず登山の基本に従ってまず、寺の東の谷に沿って登り、熊倉山につながる尾根の上に上がります。
その尾根を北へ北へと辿っていけば、熊倉山の山頂にたどり着くことができます。
ここはまず登山の基本に従ってまず、寺の東の谷に沿って登り、熊倉山につながる尾根の上に上がります。
その尾根を北へ北へと辿っていけば、熊倉山の山頂にたどり着くことができます。
道が明瞭でない箇所がところどころにあることが、地形図から分かります。(赤い線が続かずに切れている)動画の映像でも、道が見えない箇所があるのが見えます。
そういう場所では、地形を丁寧に観察し、自分が尾根の上にいること、山頂に行くには尾根の上を進むということを強く自覚し、谷の位置を見極めながら、尾根の中央を登ることを心がけてください。
登りのほうが比較的安全だと思います。
下りではなかなか難度が高いです。
動画の中に、「ここの道、楽そうだな」と投稿者がつぶやき尾根の中央ではないそちらを選択しそうになるシーンがあり気になりました。
こういう不明瞭なところでは、楽をしようというようなことは極力考えないようにしたいところです。
下りではなかなか難度が高いです。
動画の中に、「ここの道、楽そうだな」と投稿者がつぶやき尾根の中央ではないそちらを選択しそうになるシーンがあり気になりました。
こういう不明瞭なところでは、楽をしようというようなことは極力考えないようにしたいところです。
拡大図その2<北ルート>
いちおう、人が踏み入ったという情報があります。
しかしルートは、かなり難度が高いです。
分岐が無数にあります。地図無しでは踏破は不可能です。(運に任せては、やめてください)
赤い線を記していない箇所でも、その先のふもとのほうに尾根線があるということは、そこに尾根が隠れていることを示しています。
分岐では左を選べばいいんだ右を選べばいいんだは、全く通用しません。
南ルートさらに拡大図
南ルートの登り口を、拡大しました。
まずは地形図の読み取りと、実際のルートとの違いを認識してもらおうと思います。
地形図の読み取りでは、黒田川と、尾根から流れ下る沢のある谷との出合いの箇所に、赤マーカーを付けています。
しかしリアルの登山ルート(踏み跡を通り越して道になっている情報あり)は、その少し南の寺のすぐ東側に付いています。
なぜその違いがあるのだと思いますか。
なぜその違いがあるのだと思いますか。
これは、考えれば納得できると思います。
谷には水が流れていて沢になっています。つまり歩けません。
しかもそこは上へ詰めていくと、等高線の幅が狭くなってつまり斜度がきつくなって、登れません。
したがってその谷からなるべく離れない、谷に沿った土の上の道を模索します。
それが、このリアルのルートなのです。
谷には水が流れていて沢になっています。つまり歩けません。
しかもそこは上へ詰めていくと、等高線の幅が狭くなってつまり斜度がきつくなって、登れません。
したがってその谷からなるべく離れない、谷に沿った土の上の道を模索します。
それが、このリアルのルートなのです。
次に地形図に載っていないトラバース道の見きわめ
ピーク534を過ぎて黒い〇が付いている箇所や、その次の赤マーカーの標高20メートル下の箇所には、地形図に載っていない分岐がある可能性があります。
このルートだと、左斜め前や右斜め前に行く道が考えられます。
この左斜め前、右斜め前の方向は、直進する方向が急登なのに対し、そのピークの斜面に沿って行く道つまりトラバース道です。
人は、平坦な道を歩きやすいと思い、その方向を無意識に選択する傾向を持っています。
山に登るという目標があるのにも関わらず、です。
人は、平坦な道を歩きやすいと思い、その方向を無意識に選択する傾向を持っています。
山に登るという目標があるのにも関わらず、です。
紹介されている動画にも、そちらに迷い込みそうになっています。
あらかじめ地形図で調べていれば、そういう箇所があると分かります。
また自分は登っていくんだという強い意識があれば、誤った選択を避けることができます。
また自分は登っていくんだという強い意識があれば、誤った選択を避けることができます。
人の踏み跡をたどるような不安定な道行きでは、このトラバース道に入り込んでしまう危険が大きくなります。
山頂展望台に登る道と、山頂の脇を巻いていく道と。
ここは、登る道(左)一択のはずなのですが、なぜか巻いていく道(右)にも踏み跡がはっきりと見えていますね。
コメント
コメントを投稿