山の姿かたちを知る3 醍醐丸~生藤山・三国山
前回で、八王子市域の山はいったん終了し、今回からは東京都(神奈川県との県境付近)のさらに奥の地域の山を地形図で観察します。
いったいどのような真実の(大げさ(笑))姿が現れるか、とても楽しみです。
<高岩山>
国土地理院web地形図に私が作図したものを引用しています。
https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html
北東方向に延びている尾根から分岐する尾根の先(ピーク732)は、こことは別の山域です。また機会があれば、観察し検証してみます。
<醍醐丸~生藤山・三国山>
ただ醍醐丸は、まだ八王子市域です。ここは、八王子市の最高峰(867メートル)となっています。
生藤山の尾根が、特に南に大きく広がっているところが注目点です。
ところどころ赤い線がぶつ切りになっていますが、これは不明瞭なところがあることを示しています。
地図の上だけだとだいたいの尾根線はたどることができます。
しかし実際にそこを歩く人の気持ちになると、等高線の状態からこれは視覚的に判断が無理というような状況が推測されるものがあります。
例えば、山頂 >>>> ふもと、のかたちに等高線が並んでいるとします。
この場合は尾根線が明瞭です。登山者にもはっきりとわかると思います。
それでは、山頂 )))) ふもと、のかたちとしましょう。
これは地図だけだと尾根線があるように見えます。
しかしこれは登山者目線では、どこに尾根線があるのか分かりにくいものになります。
この等高線の屈曲が緩い箇所で、私は尾根線の作図を止めています。
その結果、地図上の作図がぶつ切りになっています。
生藤山から南に延びる尾根線も、3か所ほど切れている箇所があるでしょう。ここは、尾根線が不明瞭になる箇所です。
リアルには登山道が整備されていたり、踏み跡がしっかりしていて、迷うことがないかもしれません。しかし地形的には迷う要素があるということの注意喚起です。
ここは、主な登山道は神奈川県側からのものが多いです。
北より南側のほうが尾根が多く、つまり山の身体の多くが神奈川県にあることを示しています。
<縦走路を見る>
東の醍醐峠から西の生藤山・三国山に至る縦走路を、観察・検証しましょう。
3.7キロメートルの、アップダウンが繰り返し出てくる道です。
笹尾根とも呼ばれています。
ここに直接登る登山道としては、南の鎌沢付近からその西の尾根や東の尾根を使って登るのが一般的です。
拡大図その1
ここを南に巻いて回避するトラバース道も、あります。
拡大図その2
ここは山頂に登ってもよし、避けてもよしです。
最東端のピークに登る道が地形図の元のweb図には描かれていませんが、ここも一般登山道として認定されています。
山の神コルからは、南に下る一般登山道があります。
ここの下り道は、最初尾根をつづら折りに下り、その後、谷を利用して下るルートです。
拡大図その3
それほど急登ではありませんが、地味に登っていきます。
ゆえにここは、西から東に縦走する人のほうが多いみたいです。
途中で尾根を利用した下りのルートと分岐します。
特徴ある形をした1013メートルの連行峰があります。
ここは、北に分岐する2つの道(一般登山道と、バリエーションルートの尾根道)があり、選択を間違えるとまったく別の方向に行ってしまいます。
バリエーションルートのほうは、人家のある場所に到達できるという情報があります。
ここから西は、少ないアップダウンで次のピークに至ります。
拡大図その5
この北には一般登山道がありませんが、バリエーションルートが開発されているようです。
ただ安全性は不明です。
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